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2007.03 MAISON & OBJET 2007
今年1月、欧州最大のインテリア見本市・メゾンエオブジェが開催された。今回は3,167社が出展、会期中の来場者は83,416名にのぼった。これは昨年同月の開催と比べ約9%の増加となる。EU諸国はもとよりアジア諸国からの来場者も近年飛躍的に増えており、国際的に重要なトレードショーとしての認識がより一層高まっていることがうかがえる。
そのような背景のもと、日本からの出展企業も増加の傾向にある。中小企業庁による「JAPAN BRAND育成支援事業」からは、パールカラーをまとったエレガントな漆器を提案するBITOWA(福島)や京都プレミアム(京都)、山形工房(山形)が出展。伝統技術とデザインとの融合によって生まれた製品を発表し、日本発のデザインの新たな側面を海外市場に広くアピールする機会となった。伝統産業の活路を求め、こうした海外進出傾向は今後も続いて行くだろう。
トレードショーという性質上、全体的にミラノサローネのような実験的でエッジの効いたものは少ないが、デザイン重視の「ナウ!」ではモダンで遊び心ある提案も。一方、FENDIやMISSONIなどのハイブランドも出展している「インテリアシーン」では、上質な素材や丁寧な作り、手仕事を感じさせる温かみのあるものなど、リュクスな印象を与える製品を数多く目にすることができた。カラーの主流はモノトーン系であるが、差し色として緑や青、シルバーなどが多用され、製品に彩りを添えている。
尚、私が総合プロデューサーを務めたJETROブース「JAPAN STYLE 2007 design meets craft」は、12の素材別に地域で意欲的に製品開発しているブランドを取り上げ、評価をいただいた。次回のメゾンエオブジェは今年9月に開催される。 (Kiriyama) |
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